歯科医師の仕事となり方、そして魅力について

最終更新日 2024年10月24日 by hawri

歯科医では口の中の健康管理を行うことが業務で、具体的には虫歯や歯周病などの治療、詰め物やかぶせ物・入れ歯や差し歯などを作って装着すること、歯を抜いたり歯列矯正をするなどの仕事、それに口腔内の清潔と健康を維持するための歯の掃除や歯磨きなどの指導を行うことも業務の1つです。
また口腔内の健康管理だけでなく、ホワイトニングや金属の歯をセラミックに変えるなどの審美や、インプラントのような外科的手術を行うこともあります。
これらの治療や管理ができるのは、歯科医師という資格を持った人だけと法律で定められています。

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6年制の歯科専門の大学で学ぶ必要がある

歯科医師になるには、国家資格を受けて合格する必要がありますが、そのため6年制の歯科専門の大学で学ぶ必要があります。
その後は国家試験予備試験に合格して、その1年以上実地訓練を行うことで国家試験を受けることができます。
海外の養成学校を卒業した場合には、その国で定められた免許を取得し、厚生労働省に学力や技術を認められれば日本国内において歯科医として働けますが、その場合も国家試験予備試験に合格した後実地訓練を経て国家試験に合格する必要があります。
つまり日本で6年制の歯科専門の大学を卒業したとしても、海外で免許を取得したとしても国家試験予備試験で合格した後、指定されたところで1年以上の実地訓練を経てから国家試験に臨むことができるということです。
予備試験というのは、解剖学や生理学、薬理学など学説試験の第一部と、口腔外科学や矯正額などの第二部学説試験があり、第二部も合格すれば第三部の実地試験へと進みます。
第三部も合格すれば1年以上の実地訓練に入り、それから国家試験が受けられるという流れになります。
かつては国家試験の合格率が70%台だったところ、2013年に歯学部の定員を削減したり国家試験の内容が見直されたりして、合格率は60%台に下がりました。
1060年代に食生活の変化によって虫歯に罹患する人が増えたため、歯科医師の需要が高まり、歯科の専門大学を増やし医師も増えていたのですが、近年は医師の人数が多くなっているという背景があったために合格率も下がった原因です。

 

国家試験合格後約85%の人がクリニックに就職

国家試験にも合格した後の就職先としては、約85%の人がクリニックという厚生労働省のデータがあります。
その中の役60%が開業医で、そのほかが勤務医ということです。
勤務医ならその歯科医独自の基準で採用が決まり、開業をする場合は開業の手続きを踏むことによって業務に就くことができますが、公立の病院で歯科医として働く場合は公務員としての試験にも合格する必要があります。
6年間の歯科大学での学びと国家試験予備試験の合格、1年以上の実地訓練を経て国家試験に合格するという流れを経て、実際に歯科医師として働く人たちの「やりがい」はどのようなところにあるのでしょうか。
まずは、「虫歯の治療で痛みをとったり違和感をなくしたことで、患者さんに感謝されること」があげられます。
治療方法は一つではないので、どの様な方法が患者さんに会っているかを見極めて適切に治療を行い、その結果感謝されることで、「自分の治療で良くなり感謝してもらえた」とやりがいを感じるとのことです。
また、治療の内容によってはとても難しい治療がありますが、そんな難しい治療が上手くいったときに自分の技術力に自信が持てるようになり、やりがいや満足感を得ることができるといわれます。
さらに、口腔内の健康を保つことは体全体の健康を保つことと同じなので、患者さんの体全体の健康管理に役立っていると考えられるということもやりがいとなっています。
歯茎には血管がたくさんあり、全身に血液を巡らせています。
血管だけでなく唾液の中に菌があれば、菌も唾液と一緒に飲み込んでしまうことになります。
近年、高齢者が誤嚥性肺炎になるのは口の中の環境が悪いからだといわれています。
口の中を清潔にして黴菌を少しでも減らしていくことが病気の予防にもなるので、歯科医師が口内環境を良くすることは体全体の健康管理に貢献していることだということにもなるのです。

 

歯科医師も常に学会などで勉強をして専門性を高める必要がある

日に日に医学が進歩しているように、歯科医額も進歩しています。
そのため歯科医師も常に学会などで勉強をして専門性を高め、技術の向上を図る必要があります。
患者さんの治療や口内管理に当たるだけでなく、技術の向上にも努めなければいけないので、歯科医も大変な仕事ですが、勉強や経験を積んで知識や技術の向上が図れるほど、腕の良い医師として患者さんも増えてくることになり収入アップにもつながります。
また治療だけでなく患者さんと向き合って、治療内容の説明をしたり相談に乗ったりとコミュニケーションを図ることも重要です。
知識や技術の向上とともにコミュニケーションをうまくとって、患者さんの立場になった治療ができるようになるとますます信頼度が高まります。
開業医なら経営のスキルも必要になってきますが、それらのスキルが高まるほど歯科医としての魅力もやりがいもより多く感じるようになるのでしょう。

神澤光朗院長より抜粋

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